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インターホン故障の原因と対処法

「インターホン故障 原因と対処法 完全ガイド」と記載されたアイキャッチ画像。「QQベル」のロゴあり。

インターホン故障時の完全対処ガイド

「インターホンが鳴らない」「画面が映らない」「雑音がひどい」…そんなトラブルに突然見舞われて困っていませんか?

インターホンは毎日使う大切な設備だからこそ、故障すると生活に大きな支障が出てしまいます。来客や宅配便に気づけない、防犯面での不安、マンションではオートロックが使えないなど、放置するわけにはいきません。

でも、まずは慌てる必要はありません。インターホンの故障の中には、ちょっとした確認や簡単な作業で解決できるものも多いのです。

この記事では、「まず自分でできることから試してみたい」という方のために、安全で確実な対処法を段階的にご紹介します。基本的なチェックポイントから、インターホンのタイプ別・症状別の具体的な解決方法、さらには専門業者に依頼すべき判断基準まで、わかりやすく解説していきます。

マンションにお住まいの方、様々なタイプのインターホンをお使いの方、それぞれの状況に合わせた対処法もしっかりカバー。国内主要メーカー(パナソニック、アイホンなど)の問い合わせ先一覧表も掲載していますので、メーカーサポートが必要な場合もすぐに連絡できます。

また、修理が難しい場合の業者選びのコツや、今後のトラブルを防ぐメンテナンス方法についても詳しくお伝えします。

まずは焦らず、この記事の手順に沿って一つずつ確認してみましょう。きっと解決への道筋が見えてくるはずです。

故障したインターホン(モニターは砂嵐、音の不調を示す音符の吹き出し付き)の前で、「?」マークを浮かべ困惑した表情の若い女性のイラスト。

このページでは、インターホンの故障に直面した際に、まずご自身でできる基本的な確認から、専門的な対処が必要なケース、国内の主要メーカー情報までを網羅的に解説します。これを読めば、インターホントラブルの解決にきっと役立つはずです。

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インターホンが鳴りっぱなしで困っている方は緊急対応ガイドへ

目次

まずは慌てずに!基本的な対処法

インターホンの点検や確認作業をイメージしたイラスト。壁掛けインターホン、クリップボードに挟まれたチェックリスト(上2つにチェックマーク)、そして虫眼鏡が描かれています。

インターホンに不具合が出たら、専門業者に連絡する前に、まずご自身で確認できる簡単なことがあります。意外とこれで解決することも多いので、落ち着いて以下の項目を試してみてください。

作業前の安全確認

ご自身で対処を行う前には、必ず安全を確保しましょう。特に、電源直結式のインターホンは、カバーを開けたり内部を触ったりする作業は、電気工事士の資格がない方が行うと感電の危険がありますので、絶対に避けてください。作業を行う際は、乾いた手で行うなど、基本的な安全対策を心がけましょう。

電源関連の確認

インターホンの不具合で最も多い原因の一つが電源の問題です。

電池式の場合

玄関子機や室内親機(特にワイヤレスタイプ)の電池が切れていないか確認しましょう。電池を交換する際は、古い電池と新しい電池、または異なる種類の電池を混ぜて使わないように注意してください。液漏れや発熱の原因になり、本体が故障する恐れがあります。電池ケースに液漏れによるサビや汚れがないかも確認し、あれば清掃しましょう。

コンセント式の場合

室内親機の電源プラグがコンセントにしっかり差し込まれているか確認します。延長コードや電源タップを使っている場合は、それらが正常か、可能であれば壁のコンセントに直接挿して試してみてください。ACアダプターの故障も稀にあります。

ブレーカー・ヒューズの確認

インターホン専用のブレーカーや関連する電気系統のブレーカーが落ちていないか、分電盤を確認します。ただし、インターホン親機内部のヒューズ確認・交換は専門知識が必要です。

音量設定の確認

呼び出し音や通話音量が、誤って最小設定(または消音・ミュート)になっていないか、室内親機の設定を確認しましょう。音量調整は、機種によってつまみやボタン、画面メニューで行います。取扱説明書を確認してみてください。

ボタン・レンズ周りの確認と清掃

玄関子機は屋外にあるため、汚れやすい部分です。

ボタンの確認

呼び出しボタンが押されたまま戻らない「固着」状態になっていないか確認します。ボタンの隙間に砂やホコリ、小さな虫などの異物が詰まっていると、正常に動作しないことがあります。可能な範囲で清掃してみましょう。

基本的な清掃

テレビドアホンの場合は、カメラのレンズ表面、マイクやスピーカーの穴、ボタン周りを、乾いた柔らかい布やブラシで優しく清掃します。特に交通量の多い場所では、粉塵が故障の原因になることがあります。こまめな清掃が予防につながります。

雨水や結露が内部に入り込むと故障の原因になりますので、インターホン用の雨よけカバーも有効です。

インターホンのリセット方法

スマートフォンなどと同様に、インターホンも一時的な不具合で動作がおかしくなることがあります。取扱説明書を確認し、リセット操作が可能であれば試してみましょう。リセットボタンは小さな穴の奥にあることが多いです。電源コード式の場合は、電源プラグを一度抜いて数分待ってから再度差し込むことでもリセット効果が得られることがあります。

タイプ別トラブルシューティング

ご自宅のインターホンのタイプと、発生している具体的な症状に合わせて、さらに詳しい対処法を確認しましょう。

音声のみインターホン(玄関チャイム、ドアベルを含む)

呼び出し音が鳴らない/聞こえない

まず、電池、電源、音量設定に問題がないか、もう一度すみずみまで(または、念入りに)確認してください。

乾電池式のチャイムをお使いの場合、故障の原因箇所を特定しやすくするための確認方法があります。本体や押しボタンの金属端子同士を一時的に接触させてみて(※下記注意点参照)、チャイムが鳴るかどうかをテストします。これにより、問題がチャイム本体にあるのか、それとも押しボタンや配線にあるのか、原因を絞り込むことができます。

あわせて、配線が途中で切れていたり、接続部分が緩んでいたりしないかなども、目で見てしっかりと確認しましょう。

※端子を接触させるテストについての注意点: この操作は、意図的にショート(短絡)させる行為であり、機器の故障を招いたり、場合によっては危険を伴う可能性があります。必ず製品の取扱説明書をご確認いただくか、ご自身での作業に不安がある場合や専門知識がない場合は、無理に行わず専門業者にご相談ください。

相手の声が聞こえない/自分の声が届かない

音量設定、マイク・スピーカー部分の清掃を再度行います。受話器タイプはコードの断線も確認しましょう。これらで改善しない場合は、マイクやスピーカー部品、本体内部の故障が考えられます。

音声が乱れる/ノイズが入る

親機と子機が近すぎるとハウリングしやすいです。無線LANルーターなど他の電子機器からの電波干渉や、配線が他の電気コードと近い場合にノイズを拾うことがあります。設置場所を調整したり、干渉源を離してみましょう。

勝手に鳴る/鳴りっぱなし

玄関子機の呼び出しボタンが固着していないか、異物が挟まっていないか確認・清掃します。電源コード式ならプラグを抜けば音は止まります。ボタン内部の故障や、玄関子機内部への水分・異物混入によるショートも原因となります。

テレビドアホン

音声機能に加えて、映像に関するトラブルも発生します。

映像が映らない/画面が真っ暗

電源、ブレーカー、モニターの明るさ・コントラスト設定を確認します。カメラレンズが汚れていたり、何かで覆われていたりしないか確認・清掃しましょう。設定でカメラ映像を表示しない設定になっていないかも確認します。電源を入れ直すことで改善することもあります。

映像の質が悪い/乱れる

カメラレンズの汚れ、水滴、結露などを清掃します。逆光になっていないか、強い光が入っていないかも確認します。ワイヤレスタイプは電波状況が影響しますので、親機と子機の間の障害物を確認・調整します。カメラ部品の劣化や、有線タイプは配線の劣化・接触不良も考えられます。

カメラレンズの問題(汚れ、結露、いたずら)

レンズの汚れは柔らかい布で拭き取ります。結露は自然乾燥を待つか、素材によっては研磨で解消できる場合もあります。いたずらの際は、安全を確認してから対応し、不安な場合は警察に連絡することも検討します。レンズカバーの傷や本体破損は専門業者対応です。

ワイヤレスインターホン

配線不要で設置は容易ですが、電波を使用するため特有のトラブルがあります。

接続不良/電波が途切れる

親機・子機の電池残量を確認します。距離が遠すぎないか、間に電波を遮る金属製のドアや鉄筋コンクリートの壁などの障害物がないか確認します。電子レンジ、コードレス電話、無線LANルーターなど、他の無線機器との電波干渉の可能性があります。これらの機器からインターホンを離したり、一時的に使用を停止して影響を確認します。本体やルーターの再起動、親機と子機のペアリング(再登録)も試してみましょう。

電池の消耗が早い

推奨の電池を使用しているか、使用期限内か確認します。電波環境が悪いと、子機が親機を探すために余分に電力を消費し、電池の消耗が早まることがあります。設置場所を見直したり、設定で音量や明るさを調整することで改善する場合もあります。異常に早い場合は機器本体の不具合の可能性もあります。

他の機器との電波干渉

主に2.4GHz帯を使用するWi-Fiルーターや電子レンジなどが干渉源となりやすいです。これらの機器とインターホンの位置を離します。可能であれば、Wi-Fiルーターのチャンネルを変更したり、インターホンの無線チャンネル設定があれば変更を試みます。

録画機能付きインターホン

映像や音声の記録に関するトラブルが発生することがあります。

録画ができない

まず、録画用SDカードが正しく挿入されているか、ロックされていないか、容量がいっぱいになっていないか確認します。インターホンに対応したSDカード規格か、フォーマットされているか取扱説明書で確認します。録画設定が正しく行われているか、モーション検知感度は適切かなども確認します。本体の電源を入れ直したりリセットしたりすることも有効です。SDカードを抜き差ししたり、別のカードで試したりもしてみましょう。

再生ができない

録画データがSDカードに正常に保存されているか確認します。本体の再生操作方法が正しいか取扱説明書で確認しましょう。特定のファイルだけか、全て再生できないか確認します。

SDカードなど記録媒体の問題

SDカードの抜き差しや、端子部分の清掃を試します。本体でSDカードをフォーマット(初期化)する機能があれば試してみましょう(データは消えます)。SDカードには寿命があるため、長期間使用している場合は交換を検討します。SDカードスロットの物理的な故障の可能性もあります。

スマートフォン連動インターホン

便利な反面、ネットワークやアプリ設定など、原因が多岐にわたります。

アプリとの接続問題

まず、ご自宅のインターネット回線(Wi-Fi)が正常に動作しているか確認します。インターホン親機とWi-Fiルーターが正しく接続されているか、親機のWi-Fi設定を再確認・再設定します。スマートフォン、インターホン親機、Wi-Fiルーターの全てを再起動してみます。専用アプリとスマートフォンのOSが最新バージョンか確認し、必要ならアップデートします。アプリを再インストールしたり、インターホン親機をリセットしたりも有効です。Wi-Fiルーターのセキュリティ設定でブロックされていないか確認します。Wi-Fiルーターを5GHz帯に接続することで改善する場合もあります(親機が対応している場合)。

通知が来ない

スマートフォンの設定で、インターホンアプリからの通知が許可されているか確認します。スマートフォンのOS設定とアプリ内の通知設定の両方を確認しましょう。「おやすみモード」や「省電力モード」などで通知が制限されていないかも確認します。アプリのバックグラウンド更新が許可されているかも重要です。「アプリとの接続問題」で挙げた項目も原因となり得ますので再度確認します。

遠隔操作ができない

「アプリとの接続問題」「通知が来ない」で挙げた項目を全て確認します。遠隔操作には安定したネットワーク接続と正しいアプリ設定が不可欠です。自宅インターネット回線の上り速度が十分か、スマートフォンの通信が安定しているか確認します。

故障原因の詳しい解説

インターホンが壊れるのには必ず理由があります。原因を知っておくことで、予防できるトラブルもあり、修理の際にも役立ちます。

経年劣化のメカニズム

電子部品の自然な老化

インターホンの中には、小さな電子部品がたくさん入っています。これらの部品は、使っているうちに少しずつ性能が落ちていきます。

コンデンサという部品は、電気を一時的に蓄える役割をしますが、10年ほど使うと容量が減って音が小さくなったり、画面がちらついたりします。また、接点部分は使うたびに微細な摩耗が起こり、ボタンの反応が悪くなることがあります。

配線の劣化

電線を覆っているビニールやゴムの被覆は、時間が経つと硬くなったり、ひび割れたりします。特に、温度の変化が激しい場所や、曲がっている部分では劣化が早く進みます。

配線の中の銅線も、湿気の影響で酸化(さび)が進み、電気の流れが悪くなります。これにより、音が聞こえにくくなったり、映像にノイズが入ったりします。

機械部品の摩耗

ボタンを押すたびに、内部のバネやスイッチ部分に負荷がかかります。1日に何度も使われるインターホンでは、年月を重ねるとこれらの部品が疲労し、押しても戻らなくなったり、接触が不安定になったりします。

カメラのレンズ部分も、紫外線や温度変化の影響で曇りやすくなり、映像がぼやけて見えるようになることがあります。

気候による影響(湿気、高温、低温)

湿気が与える深刻な影響

日本の梅雨時期や台風シーズンには、空気中の水分がインターホン内部に侵入しやすくなります。

湿気は電子回路にとって大敵です。基板上の細かい配線に水分が付着すると、本来電気が流れてはいけない場所に電流が流れる「ショート」が起こります。また、金属部分にサビが発生し、接触不良の原因となります。

特に玄関子機は屋外に設置されているため、雨や雪の影響を直接受けます。防水設計されていても、年月とともに防水性能が低下し、隙間から水分が入り込むことがあります。

高温による機器への負担

夏場の直射日光や、住宅密集地での反射熱により、玄関子機の温度は50度を超えることもあります。

高温は電子部品の寿命を大幅に縮めます。半導体部品は熱に弱く、過度な温度上昇により内部構造が変化し、正常に動作しなくなります。また、プラスチック製の筐体も熱により変形し、ボタンの操作感が変わったり、隙間ができて防水性能が低下したりします。

液晶画面も高温に弱く、表示が薄くなったり、色合いが変わったりすることがあります。

低温が引き起こす問題

冬の寒さも、インターホンにとって厳しい環境です。気温が氷点下になると、機器内部の結露が発生しやすくなります。

電池式のインターホンでは、低温により電池の性能が大幅に低下します。通常であれば1年持つ電池が、寒さのために数ヶ月で交換が必要になることもあります。

また、液晶画面の反応が遅くなったり、プラスチック部品が脆くなって割れやすくなったりします。

設置環境による故障パターン

立地条件が生む特有の問題

交通量の多い道路沿いでは、排気ガスや粉塵により、カメラレンズが汚れやすくなります。また、大型車両の通行による振動が、内部配線の接続部分を緩ませることがあります。

海岸近くの住宅では、塩分を含んだ潮風により、金属部分の腐食が進行します。特に、ネジや接点部分は塩害により早期に劣化し、接触不良を起こしやすくなります。

工事現場や工場の近くでは、細かい粉塵が機器内部に入り込み、可動部分の動きを阻害したり、電子回路に悪影響を与えたりします。

建物構造による影響

鉄筋コンクリート造の住宅では、電波を使用するワイヤレスインターホンの通信が不安定になりやすく、途切れや雑音の原因となります。

木造住宅では、建物の振動や収縮により、配線が引っ張られたり圧迫されたりして、断線や接触不良が発生することがあります。

高層マンションでは、強風による振動や、気圧の変化が精密な電子回路に影響を与える場合があります。

周辺機器との相互作用

Wi-Fiルーターや電子レンジなどの2.4GHz帯を使用する機器が近くにあると、ワイヤレスインターホンに電波干渉を起こし、通信エラーや音声の途切れが発生します。

LED照明の中には、電磁ノイズを発生するものがあり、インターホンの受信回路に悪影響を与えることがあります。

よくある使用上のミス

電池に関する誤った使い方

異なる種類の電池を混用することは、最も多い使用ミスの一つです。アルカリ電池とマンガン電池、新しい電池と古い電池を一緒に使うと、電圧のバランスが崩れ、液漏れや発熱の原因となります。

電池の向きを間違えることも、回路に過大な負荷をかけ、内部のヒューズを切ったり、電子部品を破損させたりする原因になります。

清掃時の注意不足

水や洗剤を直接かけることは、防水仕様の機器であっても避けるべきです。特に、高圧洗浄機を使った外壁清掃の際に、インターホンに水がかかって故障するケースが増えています。

研磨剤入りの洗剤を使用すると、カメラのレンズや液晶画面に傷がつき、画質が大幅に低下します。

操作方法の間違い

ボタンを強く押しすぎることにより、内部のスイッチ機構が破損し、押しても戻らない状態になることがあります。

設定を頻繁に変更することで、設定が混乱し、本来の機能が使えなくなることがあります。特に、音量を最小にしたまま忘れてしまうケースが多く見られます。

環境への配慮不足

玄関子機の前に物を置くことで、通風が悪くなり、内部に熱がこもって故障の原因となります。また、カメラの視野を遮り、来客の確認ができなくなります。

室内親機を直射日光の当たる場所に設置することで、液晶画面の劣化が早まったり、内部温度が上昇して電子回路に悪影響を与えたりします。

メンテナンス不足

定期的な点検を怠ることで、小さな不具合が大きな故障に発展することがあります。電池残量の確認、清掃、設定の見直しを定期的に行うことで、多くのトラブルは防げます。

取扱説明書を読まないまま使用することで、機器の持つ機能を十分に活用できなかったり、誤った操作により故障を招いたりすることがあります。

これらの原因を理解し、適切な使用方法と定期的なメンテナンスを心がけることで、インターホンの寿命を大幅に延ばすことができます。

マンションのオートロックの場合

マンションにお住まいで、特にオートロックと連動しているインターホンは、戸建てとは対応が異なります。

戸建てとは異なるマンション特有の注意点

マンションのオートロックシステムは、エントランスの集合玄関機と各住戸のインターホン親機が一体となって機能しています。そのため、たとえ一部屋のインターホンが故障した場合でも、システム全体に影響が及び、エントランスの基盤や各部屋のインターホン全てを交換する必要が生じるなど、大規模な対応になる可能性があります。

具体的な症状としては、エントランスからの呼び出し音が鳴らない、通話ノイズがひどい、オートロックドアがインターホン操作で解錠できない、といったものがあります。これらの不具合に対して、潤滑スプレー使用や空室のインターホンとの交換といった応急処置が取られることもありますが、根本解決には専門的な対応が必要です。

まずは管理会社や大家さんに連絡!

最も重要なことは、マンションのインターホン(特にオートロック連動型)に不具合が見つかっても、居住者が個人で勝手に修理業者を手配したり、機器を分解したりしないことです。

必ず、マンションの管理会社または大家さん(賃貸の場合)、分譲マンションの場合は管理組合に連絡し、故障の状況を具体的に伝えてください。

連絡する際は、以下の情報を整理して伝えるとスムーズです。

  • いつから不具合が出ているか
  • どのような症状が出ているか(例:音が聞こえない、映像が映らない、ボタンが効かないなど)
  • 自分で試したこと(例:電池交換、電源の抜き差しなど)
  • エラー表示などがあればその内容

修理・交換の費用負担と進め方

マンションのオートロックシステムやそれと連動するインターホン設備は、一般的にマンションの「共用部分」として扱われます。そのため、修理・交換費用は管理組合の修繕積立金から支払われるケースが多いです。ただし、住戸内のインターホンが共用部分か専有部分かはマンションの管理規約で定められていますので、まずは規約を確認することが不可欠です。オートロックと連動していない独立型インターホンは、専有部分として個人負担になることもあります。

管理会社や管理組合は、報告を受けて業者に見積もりを依頼し、必要に応じて理事会や総会で承認を得てから工事を進めます。オートロック設備がないマンションで各住戸のインターホンを交換する場合でも、共用部分との兼ね合いや建物の美観維持のため、事前に管理組合への連絡と承認が必要となるのが一般的です。

故障放置のリスクと耐用年数

オートロック付きインターホンの故障を放置すると、マンション全体の防犯性が低下し、不審者の侵入を招くなど、居住者の安全に関わる重大な問題に発展します。また、居住者からのクレーム増加、物件価値の低下、家賃減額要求、空室率の上昇といった経済的な損失にもつながりかねません。

一般的な家庭用インターホンの寿命は約10年から15年とされています。特にマンションのオートロックシステムは常時稼働しており、設置から約15年が一つの交換目安と言われています。築25年以上経過すると、経年劣化による故障が頻繁になりやすい傾向があります。

メーカーによる修理用部品の保有期間は、製品生産終了後7年程度が一般的です。この期間を過ぎると部品がなく修理ができないため、システム全体の交換が必要になる可能性が高まります。修理費用が高額になる場合も、システム全体の更新を検討すべきタイミングと言えるでしょう。

システム全体の交換工事期間はマンションの規模により異なり、例えば20戸程度のマンションであれば、オートロック本体と各住戸のインターホン交換にそれぞれ1日ずつ、合計2日程度が目安とされています。

安全に関わる作業は専門業者へ

基本的な確認や簡単な対処を試しても改善しない場合や、安全に関わる作業が必要な場合は、無理せず専門業者に依頼しましょう。

個人での修理の限界と専門業者が必要なケース

電池交換や設定確認以上の、インターホン本体のカバーを開けて内部に触れるような作業は、専門知識がないとさらに故障させたり、感電したりするリスクがあります。特に、分解が必要な部品交換や、原因が特定できない複雑な不具合、マンションのオートロック連動システムに関わる場合は、個人での対応は困難です。玄関子機内部への異物混入などで分解清掃が必要な場合も、安全かつ確実に行うには専門業者に依頼するのが賢明です。

電気工事士の資格が必要な工事・不要な工事

インターホンの設置や修理には、電気工事士の資格が必要な場合とそうでない場合があります。

資格が必要な工事

電源直結式インターホンの設置・交換・修理に伴う配線工事です。これは、インターホンが建物の屋内配線から直接100Vなどの電力を供給されるタイプで、壁内の電線を扱ったり、電源線を直接接続したりする作業が含まれます。感電や火災のリスクがあるため、法律で有資格者による施工が義務付けられています。

資格が不要な工事

乾電池式インターホンの交換や電池交換。室内親機の電源プラグを既存のコンセントに差し込むタイプの電源コード式インターホンの交換。ワイヤレスインターホンで、親機・子機ともに電池式またはコンセントプラグ式であり、新たな屋内配線工事を伴わないものの設置・交換。インターホンなどに使う小型変圧器の二次側(低電圧側、36ボルト以下)の配線工事です。

資格が必要な作業を無資格で行うことは法律違反であり、自身の安全や家屋を危険に晒す行為です。少しでも不安な場合は、必ず専門の電気工事業者に相談・依頼してください。

修理か交換か?費用の判断基準

ご自身で修理できれば費用は抑えられますが、安全面や確実性を考慮すると、専門業者への依頼が必要なケースは多いです。メーカー保証期間内であれば無償修理の可能性もあります。修理費用が高額になる場合や、機種が古く部品の供給が終了している場合は、修理よりも新しい機種への交換が推奨されます。目先の費用だけでなく、修理の確実性、安全性、再発リスク、保証の有無などを総合的に比較検討して判断することが重要ですが、この判断は時に難しいため、信頼できる業者と相談しながら進めるのが良いでしょう。

信頼できる業者の見つけ方

インターホンの修理や交換を依頼する際は、信頼できる業者を選ぶことが大切です。

修理や交換後の保証期間やアフターサービスの内容を確認する。

購入した販売店やメーカーに相談してみる。

地域の電気工事業者を探す(電気工事組合加盟業者などは一定の信頼性があります)。

複数の業者から見積もりを取り、内容や費用、保証を比較検討する。

可能であれば、業者の施工実績や利用者の口コミを確認する。

インターホンの交換については、こちらにも詳しく説明してますので参考にしてください。

法的・規約関連の詳細

インターホンの修理や交換を行う際には、法律や規約に関する知識も重要です。「知らなかった」では済まないケースもあるため、基本的なルールを理解しておきましょう。

賃貸住宅での修理責任区分

賃貸住宅の基本的な考え方

賃貸住宅では、「貸主(大家さん)」と「借主(入居者)」のどちらが費用を負担するかが決まっています。一般的には、故障の原因によって責任が分かれます。

大家さんが負担するケース

自然な劣化による故障は、基本的に大家さんの負担となります。

インターホンを普通に使っていて、年月とともに調子が悪くなった場合がこれに当たります。例えば、5年間住んでいて音が小さくなった、画面が暗くなったといった症状です。

設備の不具合も大家さんの責任です。入居時からインターホンの調子が悪い、雨漏りが原因でインターホンが壊れた、建物の電気系統の問題で動かなくなった場合などです。

建物に備え付けられた設備として扱われるインターホンは、エアコンや給湯器と同様に、貸主が維持管理する義務があります。

入居者が負担するケース

故意・過失による破損は、入居者の負担となります。

具体例として、インターホンを物で叩いて壊した、水をかけて故障させた、間違った使い方で壊したといったケースです。また、ペットがコードを噛んで断線させた場合も、入居者の責任とされることが多いです。

改造や無断交換も入居者負担です。勝手により高機能なインターホンに交換したり、配線を変更したりすると、退去時に原状回復費用を請求される可能性があります。

グレーゾーンとその対処法

使用頻度による劣化は判断が難しい分野です。通常の生活での使用なら自然劣化ですが、異常に頻繁に使用して早期に故障した場合は、入居者負担とされることもあります。

外的要因による故障も微妙な判断が必要です。近隣の工事で発生した振動が原因の場合、大家さん、入居者、工事業者のどこが責任を負うかは、状況によって変わります。

迷った場合は、まず大家さんや管理会社に相談することが大切です。勝手に修理を依頼すると、後で費用負担について揉める原因になります。

マンション管理規約の確認ポイント

管理規約とは何か

マンション管理規約は、そのマンションの「ルールブック」のようなものです。区分所有法という法律に基づいて作られ、住民全員が守らなければならない決まりが書かれています。

専有部分と共用部分の区別

専有部分は、各住戸の所有者が自由に使える部分です。しかし、インターホンがどちらに分類されるかは、マンションによって異なります。

室内に設置された親機は専有部分とされることが多いですが、玄関ドアに取り付けられた子機は共用部分扱いになることが一般的です。この場合、勝手に交換することはできません。

共用部分は、住民全体の財産です。エントランスの集合玄関機、各階の廊下部分、配線などが該当します。これらの修理や交換には、管理組合の承認が必要です。

オートロックシステムの特殊性

オートロック付きマンションでは、各住戸のインターホンがシステム全体と連動しています。一部屋だけの問題に見えても、実際にはマンション全体の設備として管理されています。

そのため、個人判断での修理や交換は原則として禁止されており、必ず管理組合を通して対応する必要があります。

工事に関する規約の確認事項

事前承認の必要性について確認しましょう。多くのマンションでは、専有部分の工事であっても、事前に管理組合への届け出や承認が必要です。

業者の指定がある場合もあります。マンションが指定する業者以外は工事を行えない、指定業者を使えば費用の一部を補助するといった規約を設けているところもあります。

工事時間の制限も重要です。騒音を避けるため、平日の昼間のみ、土日祝日は禁止といった時間制限が設けられていることが多いです。

規約違反のリスク

規約に違反して工事を行った場合、原状回復費用の請求を受ける可能性があります。また、管理組合から差し止め請求損害賠償請求を受けることもあります。

最悪の場合、区分所有権の競売請求という非常に重い処分を受ける可能性もありますが、これは極めて悪質な場合に限られます。

電気工事士法の詳細説明

電気工事士法の基本的な目的

電気工事士法は、電気工事による事故を防ぐために作られた法律です。感電、火災、停電などの危険から人々を守ることが目的とされています。

資格が必要な工事の具体例

第二種電気工事士の資格が必要な工事は、一般住宅の600ボルト以下の電気工事です。

インターホンの場合、電源直結式の設置・交換・修理が該当します。これは、インターホンが家庭のコンセントではなく、壁の中の電線から直接電気を取るタイプです。

具体的には、分電盤からの配線工事、壁内配線の接続、専用ブレーカーの設置などが含まれます。

資格が不要な工事の範囲

電池式インターホンの交換や電池交換は、電気工事士の資格は必要ありません。電池は低電圧であり、感電や火災のリスクが極めて低いためです。

コンセント式インターホンの交換も、既存のコンセントに差し込むだけなら資格は不要です。ただし、新たにコンセントを設置する場合は資格が必要になります。

36ボルト以下の低電圧工事も対象外です。インターホンの多くは12ボルトや24ボルトで動作するため、変圧器の二次側(低電圧側)での配線作業は無資格でも可能です。

無資格工事のリスクと罰則

無資格で電気工事を行った場合、電気工事士法違反として処罰される可能性があります。罰則は「3万円以下の罰金又は3月以下の懲役」と定められています。

さらに重要なのは、火災保険の適用除外になる可能性です。無資格工事が原因で火災が発生した場合、保険金が支払われないリスクがあります。

業者選択時の確認ポイント

電気工事を依頼する際は、業者が電気工事業の登録を受けているか確認しましょう。また、実際に作業する人が電気工事士の資格を持っているかも重要です。

優良な業者は、資格証明書の提示を求められても快く応じてくれます。逆に、資格について曖昧な返答をする業者は避けた方が安全です。

保険適用の可能性

火災保険の適用範囲

住宅火災保険住宅総合保険では、インターホンも補償対象となる場合があります。

落雷による故障は、多くの火災保険でカバーされます。雷が建物に落ちた直撃でなくても、近くに落雷した際の電気的な影響(誘導雷)による故障も対象となることが多いです。

風災・水災による損害も補償される可能性があります。台風で飛来物がインターホンに当たって壊れた、豪雨で浸水してインターホンが故障したといったケースです。

保険適用の注意点

経年劣化による故障は、基本的に保険の対象外です。また、故意・過失による破損も補償されません。

免責金額の設定にも注意が必要です。修理費用が免責金額以下の場合、保険金は支払われません。例えば、免責金額が5万円で修理費が3万円なら、保険は適用されません。

賃貸住宅での特殊事情

賃貸住宅の場合、家財保険が適用される可能性があります。ただし、インターホンが「借家人の所有物」として扱われるか、「建物付属設備」として扱われるかで変わります。

個人賠償責任保険も関連する場合があります。自分の過失でインターホンを壊し、大家さんに損害を与えた場合に適用される可能性があります。

保険請求時のポイント

保険を請求する際は、被害状況の写真撮影が重要です。故障したインターホンの状態、損傷箇所、周辺の状況などを詳細に記録しておきましょう。

修理見積書も必要です。複数の業者から見積もりを取ることで、適正な修理費用を証明できます。

事故発生の経緯を詳しく説明できるよう、日時、天候、状況などをメモしておくことも大切です。

マンション管理組合の保険

分譲マンションでは、マンション総合保険が適用される場合があります。これは管理組合が契約している保険で、共用部分の設備が対象となります。

オートロックシステムのように、マンション全体の設備として扱われるインターホンは、個人の火災保険ではなく、マンション総合保険の対象となる可能性があります。

この場合の手続きは、個人ではなく管理組合が行うため、まずは管理会社に相談することが重要です。

自分で簡単に取付できる無線タイプ

無線タイプなら自分で簡単に設置できます。資格が必要な工事が不要です。急ぎの場合は、明日から利用できます。

簡易タイプ

TVインターホン

通話タイプ

高齢者、耳の遠い人に便利

聴覚に障がいのある方

振動(バイブ)で呼び出し

インターホンメーカー問い合わせ先

主要メーカーの問い合わせ先情報を以下にまとめました。電話番号や受付時間は変更される可能性がありますので、最新情報は各メーカーの公式サイトでご確認ください。

スクロールできます
メーカー名主なサポート電話番号 (用途)受付時間公式サポートページ備考
パナソニック (Panasonic)0120-878-983 (ドアホン相談窓口)全日 9:00~18:00https://panasonic.jp/door/support.htmlWeb修理受付、FAQ、チャットサポート等も充実。
アイホン (Aiphone)0120-141-092 (お客様相談センター)
0565-43-1390 (携帯・PHSなど)
平日 9:00~17:30 (土日祝日、夏季・年末年始等弊社休日を除く)https://www.aiphone.co.jp/support/contact_repair/修理はWebからも申込可能。
アイリスオーヤマ (Iris Ohyama)0800-111-5300 (なるほどコール:技術的なお問合せ、修理相談など)平日 9:00~17:00
土日祝 9:00~12:00, 13:00~17:00
https://www.irisohyama.co.jp/support/チャットボット、LINEでの問い合わせも可能。
ELPA (朝日電器)072-871-1166 (お客様窓口)平日 9:00~17:00 (土日祝、夏季・年末年始休業)https://www.elpa.co.jp/support/製品カテゴリー別のFAQあり。
DXアンテナ (DX Antenna)0570-033-083 (ナビダイヤル:お客様相談窓口)
050-3818-9016 (IP電話など)
9:30~18:00 (年中無休、夏季・年末年始休暇を除く)https://www.dxantenna.co.jp/support/ワイヤレスインターホンが主力。
オーム電機 (Ohm Electric)0120-963-006 (フリーダイヤル, お客様相談室)
048-992-2735 (携帯・IP電話など)
平日9:00~17:00 (土日祝日, 年末年始を除く)https://www.ohm-electric.co.jp/support/オンラインストア「オーム電機ダイレクト」とは別窓口。製品故障は「お客様相談室」へ。
シャープ (Sharp)0120-663-700 (固定電話フリーダイヤル, お客様ご相談窓口)
0570-550-194 (携帯電話ナビダイヤル)
月曜~土曜: 9:00~18:00
日曜・祝日: 9:00~17:00 (年末年始を除く)
https://jp.sharp/support/inq_com02.html「リビングドアスコープ」という製品名で案内されている場合あり。
東芝 (Toshiba)0120-66-1048 (フリーダイヤル, 東芝ライテック商品ご相談センター)
046-862-2772 (携帯電話など, 有料)
9:00~18:00 (日曜, 祝日, 年末年始を除く)https://www.tlt.co.jp/tlt/support/support.htm2014年3月末でインターホン生産終了。サポートは東芝ライテックが担当。部品供給に限りがある可能性。
ナスタ (Nasta)0570-023-654 (ナビダイヤル, ナスタサポートセンター: 導入後・アプリ関連)
0570-200-307 (ナビダイヤル, ナスタサポートセンター: エラーコード関連等)
9:00~17:00 (土日祝・当社指定休日を除く)https://www.nasta.co.jp/support/about-interphone/Nasta製品・アプリ専用サポート。タブレット本体の一般機能等は対象外の場合あり。
TOA (TOA株式会社)0120-108-117 (お客様相談室)
078-303-5620 (携帯電話など)
平日 9:00~17:00 (土日祝日、年末年始を除く)https://www.toa.co.jp/support/業務用インターホンシステムが主力。集合住宅・オフィス向け製品多数。
神栄テクノロジー (Shinei Technology)06-6265-6550 (代表)
06-6265-6562 (技術サポート)
平日 9:00~17:30 (土日祝日、年末年始を除く)https://www.shinei-tech.co.jp/support/集合住宅用インターホンシステム専門。マンションのリニューアル工事での実績多数。
リーベックス (REVEX)03-5833-8441 (お客様相談窓口)平日 10:00~16:00 (土日祝日、年末年始を除く)https://www.revex.jp/support/ワイヤレスチャイム・センサー系製品が主力。DIY向け簡易設置型が中心。
コロナ (Corona)0120-919-302 (お客様センター)平日 9:00~17:30
土日祝 9:00~17:00 (年末年始を除く)
https://www.corona.co.jp/support/暖房機器メーカーだが、一部ワイヤレスインターホン製品も展開。
マスプロ電工 (Maspro)052-802-1200 (代表)
052-824-3389 (お客様相談)
平日 9:00~17:00 (土日祝日、年末年始を除く)https://www.maspro.co.jp/support/アンテナ・配線機器メーカー。インターホン関連の配線部材も扱う。
ツインバード (Twinbird)0120-337-455 (固定電話)
0570-037-455 (携帯電話)
平日 月曜~金曜 9:00~17:00 (土日祝日, 弊社休業日を除く)https://www.twinbird.jp/support/※現在インターホン製品の取り扱いなし。過去製品をお持ちの場合は一般サポート窓口にご相談ください。

快適な生活のためのインターホンの維持管理

インターホンを長く快適に使うためには、日頃の手入れも大切です。

定期的な清掃と玄関子機の保護

玄関子機は屋外に設置されているため、汚れやすいです。カメラレンズ、マイク・スピーカーの穴、呼び出しボタン周りなどを、柔らかい布やブラシで定期的に清掃しましょう。特に、交通量の多い場所ではこまめな清掃が推奨されます。雨や雪、直射日光から保護するために、専用の雨よけカバーを取り付けることも有効です。カバーを取り付けた場合でも、定期的に点検・清掃して湿気や汚れがこもらないようにしましょう。

定期的な電池確認(電池式の場合)

乾電池式のインターホンをご使用の場合は、定期的に電池の状態を確認し、使用推奨期限が近いものは交換しましょう。長期間交換していない場合は、液漏れや端子部分の腐食がないか点検してください。これらは機器本体の故障につながる可能性があります。

一般的な耐用年数の認識

インターホンは24時間稼働する設備であり、一般的な寿命は約10年~15年と言われています。この時期が近づくと、部品の劣化で故障しやすくなったり、メーカーでの修理部品供給が終了して修理が難しくなったりします。インターホンに何らかの不具合を感じ始めたら、放置せずに早めに対処することが、大きなトラブルや出費を防ぐことにつながります。

インターホンが聞こえない場合の対策

「聞こえない」というお悩みは、お一人おひとりの状況によって様々です。ここでは、特にサポートが必要となるケースについて、詳しい解決策をご提案しています。

高齢者・耳が遠い

聴覚に障がい者のある方

離れた部屋や違う階で聞こえない

マンションのオートロックが聞こえない

防音室で聞こえない

おわりに

インターホンが故障しても、慌てずに紹介した初期確認から試してみてください。電源や設定など、簡単なことで解決することも多くあります。それでも改善しない場合は、インターホンのタイプや症状に合わせて原因を探り、適切な対処法を検討します。

最も重要なのは「安全」です。電源直結式の内部作業や、電気工事士の資格が必要な配線工事は、感電や火災のリスクが伴いますので、必ず資格を持った専門業者に依頼しましょう。また、原因が不明な場合や、分解が必要な修理、マンションのオートロック連動システムに関わる不具合などは、無理せずに速やかに専門業者や管理会社に相談するのが賢明です。

インターホンは、日々の安全と利便性を支える重要な設備です。日頃から定期的な点検や清掃を心がけることで、故障のリスクを減らし、より長く快適に使用することができます。もしの故障時も、この情報が皆様の一助となり、安心して暮らせる環境を早く取り戻せることを願っています。


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